運動障害の治療 | アボット ニューロモデュレーション
30
ニューロモデュレーション事業
hamburger

適切な治療を
見つける

パーキンソン病、本態性振戦、
ジストニアの症状を管理する
ための治療

症状に対する適切なアプローチを見つける

現在、パーキンソン病、本態性振戦、ジストニアのような運動障害を抱える人には、 理学療法、薬物療法、外科的治療など、検討すべき 治療が多数あります。

これらの症状を根治することはできませんが、適切な治療を見つけることはで症状のコントロールを向上し、より自由に活動することができ、愛する日常生活を取り戻して大切な人たちと過ごすことに役立ちます。ここでは、あなたと医師が検討することができる重要な治療法をいくつか紹介します。

パーキンソン病の治療

パーキンソン病はゆっくりと進行し、影響には個人差があります。幸いなことに、パーキンソン病の患者さんが症状を管理し、日常生活を続け、充実した人生を取り戻すために役立つ治療法は多数あります。パーキンソン病を抱えている場合や、この症状を抱えている大切な人を介護している場合、これらのアプローチのいくつかを経時的に試すことができます。医師と話し合うべきいくつかの選択肢を次に示します。

食事と運動

パーキンソン病を根治したり進行を遅らせたりすることが示されている食事や運動の方法はありませんが、バランスの取れた栄養のある食事と、筋力増強、有酸素運動、ストレッチとを組み合わせることで、生活の質を高めることができます。高強度の激しい運動を短時間に集中して行うことは、パーキンソン病の患者さんにとって特に有効な場合があります1

患者さんは、過剰に身をかがめる、ひねるなど、植え込まれている神経刺激システムの構成品に過度の応力がかかる可能性のある活動を避ける必要があります。これらの活動は、構成品の断線や移動を引き起こし、合併症につながる可能性があります。

薬物療法

パーキンソン病を抱える人の異なる症状に対して服用することができるさまざまな薬物療法があります。パーキンソン病の薬物療法の大部分は、運動に関連する症状(「運動症状」)と筋肉や運動が関与しないその他のパーキンソン病の症状(「非運動症状」)の 2 種類の症状のいずれかを標的にします2。パーキンソン病は患者さん毎に異なる影響を及ぼすため、必要な薬物療法を特定するために患者さんと医師が密接に協力します。

外科手術

薬物療法やその他の療法では十分に症状をコントロールできない場合、脳深部刺激療法(DBS)のような外科的治療を医師が提案する場合があります。  DBS は患者さんに合わせて調整できる療法であり、植込み型デバイスを使用して、パーキンソン病の症状を引き起こす脳の標的領域からの電気信号を遮断します。


パーキンソン病と診断されて、ある程度時間が経過し、薬物療法では症状のコントロールが十分でなくなった場合、DBS 治療が選択肢となる可能性があります。医師にご相談ください。DBS は、過去 17 年間にわたってパーキンソン病の患者さんのために使用されている治療法で、健康保険での治療対象となっています*,3,4パーキンソン病などの運動障害に対する DBS の詳細をご覧ください >

トップに戻る >

運動障害:理学および作業療法のアイコン

本態性振戦の治療5,6

本態性振戦を根治することはできませんが、症状の管理に役立つさまざまな治療法が多数あります。本態性振戦のため仕事や日常生活が困難になっている場合、次のアプローチのいくつかを医師と相談することができます。

運動障害薬物療法:薬瓶のアイコン

理学および作業療法

理学療法士は、基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を教えてくれます。作業療法士は、本態性振戦を抱えた生活に合わせたライフスタイル、仕事、環境に適応することをサポートをしてくれます。

運動障害:ボトックス注射のアイコン

薬物療法

医師は、本態性振戦の症状をコントロールするため、複数ある薬物のうちの 1 つを処方する場合があります。これらの薬物は望ましくない副作用を引き起こす場合があるため、医師に処方されたとおりに正確に服用してください。

運動障害:DBS アイコン

ボトックス(ボツリヌストキシンの注射)

ボトックス注射は、筋肉の不随意運動をコントロールするために役立つ場合があります。特に頭部や声の振戦に有効な場合があります。通常、注射の効果は約 3 ヵ月間持続しますが、症状の進行とともに効果が低下することがあります。

DBS の治療

薬物療法やその他の療法では十分に症状をコントロールできない場合、脳深部刺激療法(DBS)を医師が提案することがあります。DBS は、患者さんに合わせて調節できる治療法です。植込み型デバイスを使用して、本態性振戦の症状を引き起こす脳の標的領域からの電気信号を遮断します。DBS は、過去 17 年間にわたって使用されている治療法で、健康保険での治療対象となっています*,3,7。特に薬物療法では十分に症状をコントロールできない場合や許容できない副作用が生じる場合に、DBS は本態性振戦の患者さんにとって重要な選択肢となることがあります。本態性振戦などの運動障害に対する DBS の詳細についてご覧ください >

トップに戻る >

ジストニアの治療

現在、ジストニアを根治することはできませんが、この疾患の症状の管理に役立つ複数の治療選択肢があります。ジストニアの治療法の目標は、生活の質の向上を支援して、副作用を可能な限り少なく抑えながら患者さんが活動できるようにすることです。ジストニアの一般的な治療法として医師と話し合うことができるものをいくつか次に示します。

運動障害:理学および作業療法のアイコン

理学および言語/音声療法

理学療法士は、基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を教えてくれます。理学療法は、患者さんの運動機能の維持・改善を目的とした補助的な選択肢として処方される場合が多くあります。また、言語療法は、ジストニアのために発声や嚥下が困難になっている患者さんに役立ちます。

運動障害薬物療法:薬瓶のアイコン

薬物療法

多くの薬物療法がジストニアを改善できることが示されていますが、最も適切なものを決定するために医師と協力する必要があります。これらの薬物は望ましくない副作用を引き起こす場合があるため、医師に処方されたとおりに正確に服用してください。

トップに戻る >

パーキンソン病と本態性振戦に対する DBS

静かに座る、散歩を楽しむ - パーキンソン病や本態性振戦のような運動障害は、このような簡単な日常の活動を行うことも困難にします。症状や運動のコントロールが改善されて、楽しい人生を取り戻すことを想像してください。これが、脳深部刺激療法(DBS)の可能性です。

DBS は効果的な治療選択肢であることが報告されています3,4,7。DBS は、患者さんに合わせた取り外し可能なシステムで、 不随意運動に関連する脳の領域を刺激することで機能します。パーキンソン病や本態性振戦の症状を軽減し、運動のコントロールを改善して、患者さんが自由により良い生活をおくることができるようにします。

DBS の仕組み

DBS は、20 年以上前から 10 万人以上の患者さんに対して実施されています 3,4,7,8。パーキンソン病または本態性振戦を抱える人々にとって、DBS は、症状をコントロールして楽しい生活や活動を取り戻すための安全で効果的な方法になる可能性があります。

アボット Infinity™ 脳深部刺激システム:当社の治療法

アボットの Infinity DBS システムはペースメーカに類似していますが、パーキンソン病と本態性振戦の患者さんに適用されます。ペースメーカが弱い電気的刺激を心臓へ送出する代わりに、DBS では植込み型ジェネレータおよびリードと呼ばれる細い導線を使用して、不随意運動を引き起こす脳の領域へ弱い電気的刺激を送出します。この刺激は、症状を引き起こす信号を遮断します9

システムは 3 つの構成品で成り立っています。

ディレクショナルリード:

不随意運動に影響を及ぼす脳の領域に配置される細い導線です。リードは刺激装置に接続され、不随意運動を引き起こす脳内の信号を遮断するための電気的刺激を送出します9

刺激装置:

より正常な脳内のシグナル伝達を回復するための電気的刺激を送出する植込み型デバイスです。ペースメーカの電池に類似しており、通常は胸部の鎖骨の下に設置されます。

患者用コントローラおよび医師用プログラマ:

患者さんと担当医が治療を管理するために使用するワイヤレスデバイスです。医師はプログラマを使用して、治療をオンにしたり微調節したりします。治療のオン/オフを切り替えたり、医師が許可した場合、プログラムを変更したり刺激の強度を調整したりできます。アボット Infinity™ 脳深部刺激システムは、コントローラとプログラマの両方について、使い慣れた Apple‡ テクノロジーを使用しています。DBS システムの植え込みの詳細を確認しDBS との日々の生活についてさらにご覧ください

構成品の仕組み

刺激装置:

 

  • 刺激装置は電気的刺激をディレクショナルリードに送ります
  • ディレクショナルリードはこの刺激を脳の標的領域に送ります
  • 不随意運動を引き起こす脳の信号を刺激が遮断し、症状を軽減します

トップに戻る >

結果:より充実した生活のために設計された技術 

アボット Infinity™ 脳深部刺激システムは、患者さんに合わせて調節可能であり、 症状のコントロールを取り戻す高精度かつ便利な治療を提供します。

妥協のない効果的な治療法

効率的なディレクショナルリードは、副作用を抑えながら症状のコントロールを最大化できるように、より高い精度で治療を標的に向けるための選択肢を医師に提供します10

目立たなく管理しやすい

Apple‡ モバイルデジタルデバイス上のアプリを用いるワイヤレス通信により、治療の管理は簡単で目立ちません。

快適で便利

当社の DBS は、小型の非充電式 DBS バッテリーを使用し、手術を受けることなくアップグレードできます。新しいテクノロジーが本邦で承認されたら、デバイスをワイヤレスで更新できます。

他の治療法や薬物療法で必要なコントロールが得られない場合、DBS 療法は、あなたとあなたの医師が考慮すべき選択肢かもしれません。DBS 療法が、世界で最も一般的な運動障害を抱える人々に対して何ができるかについて、詳細をご覧ください。

パーキンソン病に対する DBS

パーキンソン病を抱えている多くの人は、症状をコントロールするため薬物療法に頼っていることがあります。しかし、薬物療法が以前ほど効果的でなくなってきたことに気付くことがあるかもしれません。症状が原因で、充実した活発な生活を送ることが困難な場合、パーキンソン病の治療法である DBS について検討すべき時期かもしれません3,4

DBS を使用している人は、最長 10 年間にわたって生活の質の持続的な改善を示しています11

なぜ今なのか。

パーキンソン病の患者さんの多くは、症状をしばらくの間コントロールできる単一の薬物療法から開始します。その薬物が効果的ではなかったり、時間の経過とともに効果が失われた場合、医師は別の薬物や薬物を組み合わせて処方することがあります。パーキンソン病の患者さんは、副作用が許容できる範囲であれば、望み通りの生活を送るためにさまざまな種類の治療を試すことがあります。そのプロセスのある時点で、DBS を検討すべき時期だと患者さんまたは担当医が決断することがあります。この外科的治療が現時点で適切であることを示すいくつかの徴候を次に示します。

  • 薬物療法で「オンオフ現象(ウェアリング・オフ現象)」がみられる。通常の用量では以前ほど効果が持続しない
  • 症状が突然悪くなる。薬物療法の効果があるべき時間に「オフ状態」になる
  • 薬物療法で運動症状をコントロールできない。薬物療法が効き始めた後に、制御できない動き(または「ジスキネジア」)が生じる

パーキンソン病の症状について詳細をご覧になり、DBS を検討する時期かどうかをご確認ください。

DBS の利点

アボット Infinity™ 脳深部刺激システムは、症状のコントロールを改善し、副作用を抑えながら、良質の「オン時間」を増やすことが可能です4

「オフ状態」の改善

DBS は、薬物療法の「オフ時間」の改善に役立ちます4

「オン時間」の増加

DBS は、最善の薬物療法のみを使用した場合と比較して、良質の「オン時間」を最大 1.77 時間増加することができます4

パーキンソン病患者さんで DBS 治療を受けている 95.5% が、他の人にも DBS を勧めるとしています4

DBS はあなたに適しているのか。

あなたにとって DBS が適切かどうかを確認するには、まずこの外科的アプローチの候補者であるかどうかを医師に尋ねることから始めます。次の場合はあなたに適した治療法である可能性があります。

  • 少なくとも 5 年間にわたってパーキンソン病である
  • 主要な症状に振戦や不随意運動(ジスキネジア)がある
  • 薬物療法で症状は抑えられているが、次第に効果が低下している、または必要な量が増えており、副作用を引き起こすおそれがある
  • 他に重篤な病状、認知または精神障害がないため、外科手術に適した患者である可能性がある

パーキンソン病に対する DBS を受けることについて、植込み型 DBS システムの仕組みを確認し 、DBS 治療を行う日々の生活についてさらにご覧ください

トップに戻る >

本態性振戦に対する DBS

本態性振戦を抱えていると、日々の活動を行うことが難しくなる場合があります。服を着る、雑用をこなす、飲食することすらも、振戦により自立が制限されて、望みどおりの生活を楽しく送ることができなくなります。DBS は、コントロールを取り戻して以前の自分に戻る機会です。この外科的治療は、動くときに生じる振戦(「動作時振戦」)を抑えて人々の生活の質を高めることが臨床的に報告されています7

DBS により、本態性振戦の一部の患者さんは改善された振戦のコントロールを 10 年間にわたって維持しています12

本態性振戦に対する DBS はいつ検討するべきですか。

担当医に尋ねることを検討してください。次の場合、DBS に適した患者さんである可能性があります。

  • 症状が、生活の質に対して許容できない影響を及ぼしている
  • 薬物療法は症状に対して役立っているが、適切にコントロールできていない
  • 他のリハビリテーションの方法があまり効果的ではなくなってきている
  • 他に重篤な病状、認知または精神障害がないため、外科手術によく耐えられる

DBS がコントロールに役に立つ可能性がある本態性振戦の症状について、詳細をご覧ください >

トップに戻る >

DBS 治療の利点

DBS は、本態性振戦を抱える人々の全体的な生活の質を向上することが臨床的に報告されています。実際に、10 人中 9 人近くが DBS 治療で達成される振戦のコントロールに満足している、または非常に満足していると報告している研究があります7。DBS が提供するその他の利点の一部を次に示します。

振戦のコントロールの向上

DBS は、本態性振戦の患者さんが、手書きをする、飲み物を注ぐ、手作業をするなどの日常の活動を取り戻すために役立ちます。

生活の質の向上7

患者さんと介護者の双方が、本態性振戦を抱える人々の身体的および社会的活動だけでなく精神の健康の向上にも DBS が役立っていると報告しています。


アボット Infinity™ DBS システムの利点について詳細を確認する >

本態性振戦の患者さんで DBS 治療を受けている 96% 以上が、他の人にも DBS を勧めるとしています7

DBS はあなたに適しているのか。

あなたにとって DBS が適切かどうかを確認するには、まずこの外科的アプローチの候補者であるかどうかを医師に尋ねることから始めます。次の場合はあなたに適している可能性があります。

  • 振戦の症状が、生活の質に対して許容できない影響を及ぼしている
  • 薬物療法は症状に対して役立っているが、十分にコントロールできていない
  • 他のリハビリテーションの方法があまり効果的ではなくなってきている
  • 他に重篤な病状、認知状態、または精神障害がないため、外科手術によく耐えられる

本態性振戦に対して DBS 治療を受けることについて、植込み型 DBS システムの仕組みを確認しDBS 治療を行う日々の生活についてさらにご覧ください

 トップに戻る >

DBS はパーキンソン病や本態性振戦を根治するわけではありませんが、運動症状を緩和して全体的な生活の質を大幅に改善する可能性があります。

DBS は誰にでも適しているわけではないため、その利点とリスクについて担当医と話し合うことが重要です。DBS には脳の手術に伴うリスクがあり、昏睡、脳内出血、麻痺、痙攣、感染症などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。これらの一部は死に至るおそれがあります。許容できない副作用がある場合や治療に満足できない場合は、DBS システムの電源を切るか、手術で取り出すことができます。DBS のリスクについて詳細を確認する >

以下に注意してください。この情報は、医師または他の医療従事者による専門的で医学的な助言の代わりになることを目的としていません。治療や現在の症状について、必ず担当医と話し合ってください。

* 2002 年に米国で最初に DBS システムの販売が承認された日付に基づいています3。アボットの DBS は、 最長 5 年間の安全性と有効性が報告されています4

第三者の商標であり、それぞれの所有者に使用権があることを示します。


販売名  :Infinity Dual 8 ニューロスティミュレータ
承認番号 :22900BZX00166000

販売名  :Infinity 8極リード
承認番号 :22900BZX00153000

販売名  :Artemis プログラマ
承認番号 :22900BZX00175000


References:

1.Michael J. Fox Foundation.Ryerson, N. (2015).Exercising with Parkinson’s disease: Should it be high-intensity? Retrieved from https://www.michaeljfox.org/foundation/news-detail.php?exercising-with-parkinson-disease-should-it-be-high-intensity

2.Parkinson’s Disease Foundation.(2018).Understanding Parkinson’s: What is Parkinson’s? Retrieved from http://parkinson.org/understanding-parkinsons/what-is-parkinsons

3.“Premarket Approval (PMA).”U.S. Food and Drug Administration (FDA) P960009, 31 July 1997, https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf/p960009.pdf

4.Abbott.(2012).Data on file, Parkinson’s Disease Final Report C-04-01. n = 135.

5.National Institute of Neurological Disorders and Stroke.Tremor Fact Sheet.(2018).Retrieved from https://www.ninds.nih.gov/Disorders/Patient-Caregiver-Education/Fact-Sheets/Tremor-Fact-Sheet

6.Mayo Clinic.Essential Tremor.(2018).Retrieved from

https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/essential-tremor/symptoms-causes/syc-20350534

7.Abbott.Essential Tremor Final Report C-04-02.2014. n = 127.

8.Fukaya, C., & Yamamoto, T. (2015).Deep brain stimulation for Parkinson’s disease: Recent trends and future direction.Neurologia Medico-Chirurgica (Tokyo), 55(5), 422-431. http://dx.doi.org/10.2176/nmc.ra.2014-0446

9.Marks, W. J. (2011).Deep Brain Stimulation Management.New York, NY: Cambridge University Press.

10.Butson C.R., Venkatesan L. (2014).Comparison of neural activation between standard cylindrical and novel segmented electrode designs, MDS 2014 poster.Stockholm, Sweden.

11.Castrioto, A., Lozano, A. M., Poon, Y. Y., Lang, A. E., Fallis, M., & Moro, E. (2011).Ten-year outcome of subthalamic stimulation in Parkinson disease: a blinded evaluation.Archives of neurology, 68(12), 1550-1556.N=18.

12.Baizabal-Carvallo, J. F., & Kagnoff, M. N. (2013).The safety and efficacy of thalamic deep brain stimulation in essential tremor: 10 years and beyond.Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry, 85(5), 567-572. n = 13

重要な安全性情報

脳深部刺激療法(DBS)

使用方法および安全性情報

このセクションには、適応使用および安全に関する重要な情報が記載されています。

使用目的

本品は、薬物療法により十分な改善が得られないパーキンソン病、ジストニア症状、もしくは、本態性振戦の症状を有する患者に適用される脳深部刺激療法(DBS: Deep Brain Stimulation)を提供する際、電気刺激を発する植込み型振せん用スティミュレータ及びその付属品である。本体からの電気刺激は、脳深部に留置されたリードを介し、脳深部を刺激し、パーキンソン病に伴う諸症状、ジストニア症状、もしくは、本態性振戦の症状の緩和を図ることを目的としている。

 

禁忌

脳深部刺激システムを装着している患者さんには禁忌です。患者さんが、以下の処置は受けられないことをかかりつけの医療従事者に説明してください。

  • ジアテルミー(短波ジアテルミー、マイクロ波ジアテルミー、または超音波治療療法)
  • 電気ショック療法および経頭蓋磁気刺激療法(TMS)

 

このデバイスが植え込まれている患者さんには、以下の処置は禁忌です。

ジアテルミー療法。植込み型の脳深部刺激システムを使用されている患者さんには、短波ジアテルミー、マイクロ波ジアテルミーまたは超音波ジアテルミー(現在ではいずれもジアテルミーと呼ばれています)は使用しないでください。ジアテルミーにより生成されるエネルギーが植え込まれたシステムを介して伝達され、電極留置部位に組織損傷を引き起こし、重度の傷害や死亡につながる可能性があります。さらに、ジアテルミーは脳深部刺激システムの構成品を損傷する可能性もあるため、使用しないでください。その結果、治療が行えなくなり、脳深部刺激システムの植込みや交換のために追加手術が必要になる可能性があります。脳深部刺激システムの電源のオンオフにかかわらず、ジアテルミー治療中には組織損傷やシステムの異常が生じることがあります。すべての患者さんに対して、ジアテルミー療法を受けられないことをかかりつけの医療従事者に説明します。

 

MRI 安全性情報

このシステムの一部のモデルは条件付き MRI 対応であり、これらのデバイスを装着した患者さんは、安全なスキャンの条件を満たしているのであれば、磁気共鳴画像診断(MRI)で安全に検査することができます。異なる条件下での検査は、デバイスの故障、患者さんの重傷、または死亡を引き起こす可能性があります。機器の設定、スキャン手順、条件付きで承認された構成品の一覧を含む条件付き MRI 対応脳深部刺激(DBS)構成品およびシステムの詳細については、DBS システムの MRI 検査説明書を参照してください。条件付き MRI 対応製品の詳細については、アボットの製品情報をご覧ください。

 

警告

この脳深部刺激システムには、以下の警告が適用されます。

妊娠中および授乳中。妊娠中および授乳中の使用について、脳深部刺激療法の安全性および有効性は確立されていません。妊娠中または授乳中の患者さんは、この脳深部刺激システムを使用しないでください。

磁気共鳴画像診断(MRI)。条件付き MRI 対応システムの構成品が植え込まれている患者さんで、植え込まれた構成品および MRI 検査のすべての要件が満たされていれば、MRI 検査を受けることができます。医師は、アボットが示す要件に従うことによって、患者さんが MRI 検査を受けることができるかどうか、判断することができます。また、医師は MRI のリスクについて患者さんと話し合う必要があります。

植え込まれた脳深部刺激システムのいずれかの構成品(IPG、リード、エクステンションなど)が条件付き MRI 対応の要件を満たしていない場合は、MRI 検査を実行しないでください。システムが条件付き MRI 対応の要件を満たしていない場合は、MRI を受けることはできません。

高刺激出力および電荷密度の制限。過剰な刺激を避けてください。高振幅と広いパルス幅を使用するパラメータ設定では脳組織が損傷するリスクがあります。高振幅および広いパルス幅は、電荷密度に関する警告を十分に考慮した上でのみプログラムしてください。システムは、臨床試験で使用された範囲の外側のパラメータ設定を使用するようにプログラムすることが可能です。刺激パラメータのプログラムが電荷密度の制限値である 30 μC/cm2 を超える場合、電荷密度が高すぎることを警告する画面が表示されます。刺激の振幅またはパルス幅を低く設定することで、電荷密度を小さくすることができます。詳細については、取扱説明書を参照してください。

より高い振幅や長いパルス幅は、システムの問題や最適ではないリードの配置を示している場合があります。高出力での刺激は、患者さんに不快な感覚または運動障害を引き起こしたり、患者用コントローラを操作できなくしたりすることがあります。不快な感覚が発生した場合は、患者用マグネットを使用して直ちにデバイスの電源をオフにしてください。

うつ、自殺念慮、および自殺のリスク。うつ、自殺念慮、および自殺は、運動障害に対する脳深部刺激療法を受けている患者さんにおいて報告されていますが、直接の因果関係は確率されていません。自殺のリスクに関して術前に患者を評価し、このリスクと想定される臨床上の利点とを慎重に比較してください。以下のいずれかの症状が存在しないか、術後に患者さんを監視し、これらの症状を適切に管理してください。うつ、自殺念慮および行為、気分の変化、衝動制御。すべての患者さんとその介護者や家族における持続的なフォローアップおよび支援の重要性を強調してください。

外科手術の危険度が高い場合。脳深部激療法は、外科手術の危険度が高い患者さんや、妊娠中や授乳中の患者さん、複数の病気を持っている患者さんまたは現在感染症に罹っている患者さんには使用しないでください。

爆発性または可燃性のガス。爆発性または可燃性ガスの煙または蒸気が存在する環境では、臨床医用プログラマまたは患者用コントローラを使用しないでください。臨床医用プログラマまたは患者用コントローラの動作は発火を引き起こし、重度の火傷、負傷または死亡が発生する可能性があります。

機械および機器の操作。患者さんは、潜在的に危険な機械類、電動工具、または車両の操作や、予期せず症状が再発した場合に危険になる可能性があるようなすべての活動を行ってはいけません。

デバイスの構成品。アボットによって使用が認められていない構成品をこのシステムと併用すると、システムが損傷したり、患者さんのリスクが高まる場合があります。

電気外科療法デバイス。電気外科療法デバイスが身体に害を及ぼしたり、脳深部刺激システムを破損させるおそれがあります。脳深部刺激システムを使用している患者さんにはモノポーラ電気手術器を使用しないでください。電気外科療法デバイスを使用する前に、非充電式刺激装置を植え込まれた患者さんには、患者用コントローラアプリまたは医師用プログラマアプリを使用してジェネレータを手術モードに設定してください。手術後に脳深部刺激システムが正しく機能していることを確認してください。

脳深部刺激システムの植込み手術中に電気外科療法デバイスを使用しなければならない場合は、以下の注意事項を遵守してください。

  • バイポーラ電気外科療法デバイスのみを使用してください。
  • リードまたはエクステンションを脳深部刺激装置(ジェネレータ)に接続する前に、電気外科療法デバイスの使用を済ませてください。
  • バイポーラ電気外科療法デバイスを使用する際は、脳深部刺激システムから遠ざけてください。
  • 電気外科療法デバイスは、可能な限り低エネルギーに設定してください。
  • 植込み手術中およびジェネレータポケットを閉じる前に、脳深部刺激システムが正しく作動していることを確認してください。

 

高周波またはマイクロ波利用の電気手術器。安全性が確立されていないため、脳深部刺激システムが植え込まれている患者さんにおいて高周波(RF)またはマイクロ波アブレーションを使用する前に、慎重に検討する必要があります。特にリード電極の部位を誘導電流が加熱して、組織が損傷するおそれがあります。

ペースメーカ等。医師は、脳深部刺激システムとペースメーカや植込み型除細動器などとの間のリスクおよび相互作用について知っておく必要があります。脳深部刺激システムからの電気的刺激がペースメーカ等のセンシングに干渉して、ペースメーカ等が不適切な応答をする可能性があります。ペースメーカ等による脳深部刺激システムの出力の検知を最小限に抑えるか、または防止するため、以下を実施してください。(1)両機器をできるだけ離れた位置に留置する。(2)脳深部刺激システムがペースメーカ等のセンシングに干渉していないことを確認する。(3)どちらのデバイスも単極モード(ジェネレータ本体を陽極として使用)で使用せず、ペースメーカ等に干渉するような設定を行わない。

その他の作動中の植込み型デバイス。この脳深部刺激システムは、ペースメーカ、除細動器、または別のタイプの神経刺激装置など、作動中の別の植込み型デバイスの正常な動作を妨害する可能性があります。反対に、他の作動中の植込み型デバイスがこの脳深部刺激システムの動作を妨害する可能性もあります。

ケースの損傷。植込み型ジェネレータ(IPG)のケースに穴があいている場合や破れている場合は、バッテリーの化学物質に曝露して重度の火傷を負う可能性があります。

火葬。IPG が爆発する可能性があるため、火葬の前に IPG を摘出する必要があります。摘出した IPG はアボットメディカルジャパン合同会社に返却してください。

構成品の廃棄。安全に廃棄するために、摘出したすべての構成品はアボットメディカルジャパン合同会社に返却してください。ジェネレータはバッテリーやその他の潜在的に危険な物質を含んでいます。爆発や火災が発生するおそれがあるため、ジェネレータを粉砕したり、穴をあけたり、燃やしたりしないでください。

凝固障害。医師は、頭蓋内出血のリスクが高い患者さんへのリードの植込みは十分に注意して実施してください。医師は、以前の神経損傷や処方されている薬(抗凝固剤)など、患者さんに出血リスクをもたらす可能性のある要因についても考慮する必要があります。

低周波数。30 Hz 未満の周波数での刺激は振戦を起こす可能性があります(つまり、プログラムされた周波数と同じ周波数で振戦が発生します)。このため、30 Hz 未満の周波数でのプログラミングは推奨されません。

IPG の配置。IPG は、4 cm(1.57 インチ)未満の深さで、ロゴの側を皮膚の表面に向けて、ポケット内に配置してください。IPG を、4 cm(1.57 インチ)以上の深さに留置すると、医用プログラマまたは患者用コントローラと IPG の通信が妨害されたり不可能になったりする場合があります。

症状の再発およびリバウンド効果。何らかの理由で刺激を突然中止すると、疾患の症状が再発することが予想されます。場合によっては、システムを植え込む前よりも、患者さんが体験する症状の強度が増大する可能性があります(リバウンド効果)。まれなケースとして、これにより医療的緊急事態が発生することがあります。


注意事項

この脳深部神経刺激システムには、以下の注意事項が適用されます。

一般的な注意事項

外科医のトレーニング。植込み医師には、定位機能神経外科での経験が必要です。

臨床医のトレーニング。臨床医は脳深部刺激療法を熟知し、脳深部刺激構成品の使用に対する診断および治療経験が必要です。

患者選択。脳深部刺激に適した患者さんを選択します。患者さんには、患者用コントローラを使用し、画面に表示されるアイコンやメッセージを正確に理解し操作できる必要があります。

患者さんを選択するときは、以下の追加の要件を特に考慮してください。

  • 介護者から受けられる支援のレベル。
  • 疾患の症状が予期せず再発した場合に、治療の中止から予期される結果。
  • 患者さんの年齢。非常に低年齢または非常に高齢の患者さんは、必要なデバイスの監視を行うことが困難な可能性があります。
  • 患者さんの精神的能力。認知障害を抱える患者さんや痴呆を発症する傾向のある人々は、支援を受けずにデバイス関連の作業を行うことが困難な可能性が高いものとみられます。
  • 患者さんの身体能力。より高度な運動障害を抱える患者さんは、デバイスを監視するための物理的な要件に関して困難が生じる可能性があります。
  • 患者用コントローラの画面を読むための患者の視認能力。

 

感染。適切な感染対策手順に従ってください。感染した場合は、デバイスの摘出が必要になる場合があります。

電磁干渉(EMI)。家庭、職場、医療、および公共の環境内の機器で、脳深部刺激システムの動作を妨げたりシステム構成品を損傷させたりする強い EMI が発生する場合があります。患者さんは、以下のタイプの EMI 発生源に近づかないようにしてください。業務用電気機器(アーク溶接機や誘導電気炉等)、通信機器(マイクロ波送信器や高出力のアマチュア無線送信器等)、高圧電線、無線自動識別(RFID)装置、および医療処置(放射線療法や電磁砕石術等)。

セキュリティ、盗難防止、および無線自動識別(RFID)装置。デパート、図書館、その他の公共の場所の出入り口で使用されているような盗難防止装置の一部や、空港の保安検査用のデバイスは、刺激に影響を与えることがあります。また、身分証明用バッジを読み取るためによく使用される RFID 装置や、店舗の支払いカウンターや図書館の貸出窓口で使用されるものなどの一部のタグ無効化装置も、刺激に影響を与えることがあります。患者さんはこれらの装置に注意して近づき、装置を迂回できるように依頼する必要があります。このタイプのデバイスが搭載されているゲートまたはドアを通過しなければならない場合には、患者さんはジェネレータの電源をオフにし、注意して進み、速やかに装置を通過する必要があります。

刺激パラメータの無許可の変更。医師が確立した刺激パラメータを許可なく変更しないよう患者さんに説明してください。

浅い位置の植込み型デバイスの損傷。転落および外傷をもたらすその他の事故は、リードやエクステンションなどの浅く植え込まれている構成品に損傷を与える可能性があります。

プログラマおよびコントローラを乾燥した状態に保ちます。医師用プログラマおよび患者用コントローラは防水ではありません。損傷を防ぐために乾燥した状態を保ってください。水泳や入浴など、患者用コントローラが濡れる可能性のある活動を行うときはコントローラを使用しないよう患者さんに説明してください。

プログラマおよびコントローラの取扱いに注意してください。医用プログラマと患者用コントローラは、地面に落とすなどの乱暴な取扱いにより損傷する場合がある精密な電子デバイスです。

バッテリーの注意。バッテリーは、分解、短絡(バッテリーの接続部が金属に接触したとき)、または高温もしくは炎に曝露された場合、爆発、漏出、または溶解する可能性があります。

長期的な安全性および有効性。この脳深部刺激システムについて、5 年間を超える長期的な安全性および有効性は確立されていません。パーキンソン病もしくは本態性振戦以外の神経疾患、以前の外科的アブレーション処置、痴呆、凝固障害、または中等度から重度のうつ病のある患者さん、22 歳未満の患者さん、パーキンソン病の場合は STN 以外、本態性振戦の場合は VIM 以外の標的への植込み、作動中の植込み型デバイスを装着している患者さん、MRI を必要とする患者さんについて、安全性および有効性は確立されていません。

滅菌と保管

単回使用の滅菌デバイス。この脳深部刺激システムの植込み型の構成品は、1 回のみの使用を目的としています。このキットの滅菌された構成品は、出荷前にエチレンオキサイド(EtO)ガスで滅菌処理され、滅菌パッケージで提供されるため清潔野に直接導入できます。どのような理由があっても、摘出したシステムを再滅菌または再植込みしないでください。

保管環境。構成品とパッケージは、種類に関係なく液体には一切触れない場所に保管してください。保管環境に関する詳細については、付録を参照してください。

取扱いおよび植込み

有効期限。有効期限(使用期限)はパッケージに印刷されています。使用期限が過ぎている場合、システムを使用しないでください。

構成品の注意と取扱い。システムの構成品を取り扱うときには十分に注意してください。過度の熱を加えたり、強く引っ張ったり、曲げたり、ひねったり、鋭利な器具を使用すると、構成品が損傷し、故障の原因になります。

パッケージまたは構成品の損傷。滅菌パッケージまたは構成品に損傷の兆候がある場合や、滅菌シールが破れている場合、または何らかの理由で汚染が疑われる場合は、デバイスを植え込まないでください。疑わしい構成品はすべて評価のためにアボットメディカルジャパン合同会社に返却してください。

体液または生理食塩水への曝露。接続前に、リードまたはエクステンションの端の接続部など、金属の接触部を体液または生理食塩水に曝露すると、腐食が発生する可能性があります。曝露した場合は、影響を受けた部分を滅菌処理した脱イオン水または洗浄用の滅菌水で清浄し、完全に乾かしてからリードの接続および植込みを行います。

皮膚びらん。皮膚びらんのリスクを避けるために、構成品を適切な深さに植え込み、構成品が植え込まれている部位の皮膚には触らないように患者さんに伝えてください。IPG は、4.0 cm(1.57 インチ)未満の深さで、ロゴの側を皮膚の表面に向けて、ポケット内に配置してください。

システムのテスト。正しく動作しているか確認するために、植込み手術中、脳深部刺激装置のポケットを閉じる前、および患者さんが外科手術室を離れる前に、必ずシステムをテストしてください。

デバイスの変更。この装置をお客様が修理することはできません。けがやシステムの損傷を防ぐため、装置に変更を加えないでください。必要に応じて、修理のため装置をアボットメディカルジャパン合同会社に返却してください。

複数のリード。複数のリードが植え込まれている場合、リードのエクステンションの間の面積が最小になるように配置してください。リードのエクステンションがループ状に配置されていると、電磁干渉(EMI)の可能性がループにより増加します。

放置されたリードおよび交換用リード。使用せずに残されている複数の植込みおよびリード、リードの交換、標的の構造への複数の植込み、ならびにリードの摘出に関連する長期的な安全性は不明です。

リード接続部の頸部への配置。リードの断線の発生率が増加するため、リード-エクステンションコネクタを頸部の軟組織に配置してはいけません。

病院および医療環境

電気的な医学的処置。外部の供給源から身体に電流を流す医学的処置が実施される場合、すべての電極をオフに設定し、刺激をオフにして、振幅をゼロに設定することで、最初に IPG を無効化してください。デバイスが作動しているかどうかに関係なく、処置中および処置後にデバイスを監視して適切に動作しているか注意してください。

高出力超音波装置および結石破壊術。電気水圧砕石機などの高出力のデバイスを使用すると、植込み型 IPG の電子回路が損傷する可能性があります。結石破砕術の使用が必要な場合は、ジェネレータの近傍にエネルギーを集中させないでください。

高出力超音波治療器。高出力の超音波治療術を行う場合、ビームの焦点を可能な限り脊髄システムから遠ざけてください。本体の損傷を引き起こす可能性があります。

体外式除細動器。脳深部刺激システムが植え込まれた患者さんに対する体外式除細動器の放電は、安全性は確立されていません。

治療用放射線。放射線照射治療器は、脳深部刺激システムの電子回路を損傷する可能性がありますが、放射線の影響に関する試験は行われておらず、明確な情報は得られていません。治療用放射線の線源は、治療用 X 線、コバルト装置、および直線加速器などです。放射線照射治療が必要で、照射野が近傍となる場合は、植え込まれているジェネレータ の上に鉛のシールドを置いて遮蔽してください。システムの損傷はすぐに検出できない場合があります。

心電図。心電図検査(ECG)を開始する前に、脳深部刺激装置の電源を確実にオフにしてください。心電図検査中に脳深部刺激装置がオンになっていると、心電図の記録が悪影響を受けて、検査結果が不正確になる場合があります。不正確な心電図検査の結果、患者さんの治療法が不適切になる可能性があります。

自宅および職場環境

患者の活動および環境に関する注意事項。患者さんは、脳深部刺激システムの電源の意図しないオンまたはオフを引き起こす可能性のある強力な EMI を発生するデバイスを避けるよう相当な注意が必要です。また、患者さんは、予期せず症状が再発する可能性のある危険な活動を行わないようにしてください。これらの活動には以下が含まれますが、これらに限定されるものではありません。はしごを登る、潜在的に危険な機械類、電動工具、および車両の操作。刺激が突然喪失すると、患者さんが転落したり、機器または車両が制御不能になったり、他人を負傷させたり、自分自身が負傷したりする場合があります。

患者用コントローラの操作。損傷またはその他の危険が生じる可能性を避けるため、患者用コントローラに子供やペットを近づけないよう患者さんに説明してください。

過剰なひねりやストレッチを必要とする活動。患者さんは、植え込まれている脳深部刺激システムの構成品に過度の応力がかかる可能性のある活動を避ける必要があります。突然、過剰または繰り返し身をかがめる、ひねる、またはストレッチするなどの活動は、構成品の断線または移動を引き起こす可能性があります。構成品の断線または移動は、刺激の喪失、断続的な刺激、断線した部位における刺激、および構成品の交換または再植え込みのための追加の外科的手術につながる可能性があります。

患者さんによる構成品の操作。植込み型システムの構成品(脳深部刺激装置、バーホール部位)を操作しないよう患者さんに説明してください。構成品の損傷、リードの移動、皮膚びらん、またはデバイスが植え込まれている部位に刺激が生じる可能性があります。操作によりデバイスが反転し、磁石を使用した刺激の開始または停止が不可能になる場合があります。

スキューバダイビングまたは高圧室。患者さんは、30 m(100 フィート)以下の潜水や、絶対圧力(ATA)が 4.0 気圧以上の高圧室に入ることはできません。30 m(100 フィート)以下の水圧(または 4.0 ATA 以上)は、脳深部刺激システムに損傷を与える可能性があります。患者さんは、ダイビングまたは高圧室を使用する前に、高圧力の影響について医師と話し合う必要があります。

スカイダイビング、スキー、または山間部でのハイキング。高度は脳深部刺激装置に影響を与えませんが、患者さんは計画されている活動に含まれる移動を検討し、植え込まれているシステムに過度の応力がかからないよう予防措置を講じる必要があります。患者さんは、スカイダイビング中、パラシュートが展開したときに生じる突然の動きにより、リードが移動し、リードの修理または交換のための外科的手術が必要になる場合があることに注意してください。

ワイヤレス使用の制限。環境によっては、ワイヤレス機能(Bluetooth® ワイヤレステクノロジーなど)の使用が制限される場合があります。このような制限は、飛行機の機内、爆発物の付近、危険性のある場所で適用される場合があります。このデバイスの使用に適用されるポリシーがわからない場合は、電源をオンにする前に使用の許可をとってください(Bluetooth® は Bluetooth SIG, Inc. の登録商標です)。

携帯電話。脳深部刺激に対する携帯電話の効果は不明です。患者さんはシャツのポケットに携帯電話を入れて持ち歩いたり、脳深部刺激システムコンポーネントに直接触れる位置に携帯電話を置かないようにしてください。干渉が生じた場合は、反対側の耳で電話機を保持するか、電話の電源を切ってください。

家庭用電化製品。磁石を含む家庭用電化製品(冷蔵庫、冷凍庫、IH クッキングヒーター、ステレオスピーカー、携帯電話、コードレス電話機、標準的な有線電話機、AM/FM ラジオ、一部の電動工具など)は、脳深部刺激システムの電源を意図せずオンまたはオフにする場合があります。

治療用磁石。患者さんには、治療用磁石を使用しないよう説明する必要があります。磁気治療器(枕、マットレスパッド、背バンド、ニーブレース、リストバンド、インソールなど)は、脳深部刺激システムの電源を予期せずオンまたはオフにする場合があります。


有害事象

脳深部刺激によって以下の有害事象が起こる可能性があります。

起こりうる外科合併症。外科合併症には以下が含まれますが、これらに限定されるものではありません。頭蓋内出血(脳卒中、まひ、または死亡を引き起こす可能性あり)、皮下出血または血清腫、血腫、脳脊髄液の漏出または脳脊髄液異常、脳挫傷、感染症または炎症、抗生剤過敏症、皮膚障害、浮腫、手術部位または IPG 部位における持続性疼痛、びらん、腕神経叢損傷(胸、肩および腕への神経)、術後の疼痛、ストレス、または不快感、神経障害(神経変性)、不全片麻痺(身体の片側の筋力低下または不全麻痺)、バリズムまたは片側バリズム(身体の両側または片側のみの制御不能な運動)、錯乱(過渡的、夜間または継続的)、せん妄、痴呆、見当識障害、精神病および言語障害などの認知障害、失語症、深部静脈血栓症、麻酔の合併症、静脈炎、肺塞栓症(急な血管の閉塞)、手術の中断(空気塞栓、標的が見つからない、外科合併症など)、患者の異常な生理的変動による合併症(異物拒絶現象を含む)、肺炎、てんかん発作または痙攣、麻痺(運動機能の喪失、動くことができない)、脳卒中および死亡。

起こりうる脳深部刺激療法の合併症。脳深部刺激療法の合併症には以下が含まれますが、これらに限定されるものではありません。

デバイスに関連する合併症

  • 電極の周囲の組織の細胞変化、電極位置の変更、電気の接触不良、またはリードの断線に関連する刺激の望ましくない変更
  • 電極位置の変更、電気の接触不良、リードまたはエクステンションの断線による治療効果の喪失
  • 刺激中の初期振動またはヒリヒリ感、振動またはショック感覚
  • 感染
  • 知覚障害
  • リードの断線、遷移、移動
  • リードの位置間違い
  • エクステンションの誤作動、断線、または切断
  • 脳深部刺激システムの故障またはデバイス内部のバッテリーの故障
  • 脳深部刺激システムの誤作動または移動
  • IPG の自発的な電源のオンまたはオフの切り替え
  • 植込み物質に対するアレルギーまたは拒絶反応
  • 切開部における継続的な痛み、こわばり、充血または全身痛
  • 全身のただれ、ジェネレータに触れる部位の局所的なただれ
  • 植込み部位(首のエクステンション経路に沿った部位等)における継続的な痛み、こわばり、不快感
  • 創傷治癒(切開部位のドレナージ等)または膿傷形成の傷害
  • 上記の合併症のいずれかを管理する、または故障している構成品を交換するための追加の脳神経外科治療

刺激に関連する合併症またはその他の合併症

  • 運動障害およびパーキンソン病の兆候(運動障害、筋肉の硬直、無動症または運動緩慢、ミオクローヌス、運動の変動、異常歩行または協調運動失調、運動失調、震え、不全失語症を含む)の悪化
  • 不全まひ、無力症、片まひ、または片側不全まひ
  • ジストニア
  • 知覚障害または感覚障害(神経障害、神経痛、感覚欠損、頭痛、聴覚および視覚障害を含む)
  • 発語障害または言語機能障害(失語症、嚥下障害、構音障害、および発声不全を含む)
  • 認知機能障害(注意欠陥、失見症、思考異常、幻覚、記憶喪失、妄想、認知症、行動力または意思決定能力の欠如、精神無動症、長期記憶障害、精神障害、鬱病、被刺激性または疲労、躁病または軽躁病、精神病、攻撃性、情緒不安定、睡眠障害、不安神経症、無気力症、眠気、意識障害、姿勢の不安定および不均衡を含む)
  • むずむず脚症候群
  • 核上性注視まひ
  • 色情症または性欲の高まり
  • 治療反応の低下
  • 尿失禁または尿閉
  • 下痢または便秘
  • 心機能障害(低血圧、心拍数の変化、または失神など)
  • 呼吸困難
  • 唾液分泌の増加
  • 体重の増減
  • 眼疾患(開眼失行または眼瞼けいれんを含む)
  • 吐き気またはおう吐
  • 発汗
  • 発熱
  • しゃっくり
  • けいれん
  • 既存の病状の悪化

MAT-1900685 v1.0

 

MAT-1900714 v1.0

外部サイトへジャンプします

このリンク先の情報は、各サイト制作者の責任で作成されているた
め、アボットグループではリンク先のサイトにおける個⼈情報保護
や掲載されている情報にかんして責任をおいかねます。

このサイトに接続しますか?

このウェブサイトを離れ、アボットの別の国のサイトもしくは特定地域向けのサイトに移行しようとしています。

お客様がアクセスしようとしているウェブサイトは、そのサイトに記載されている特定の国または国々の居住者を対象としていることにご注意ください。 そのためサイトには、他の国々や地域では認められていない医療品、医療機器、その他の製品に関する情報や、用途についての情報が含まれている場合があります。

このまま当社のウェブサイトを離れてもよろしいですか?

True
accessibility

このウェブサイトを離れ、アボットの別の国のサイトもしくは特定地域向けのサイトに移行しようとしています。

お客様がアクセスしようとしているウェブサイトは、そのサイトに記載されている特定の国または国々の居住者を対象としていることにご注意ください。 そのためサイトには、他の国々や地域では認められていない医療品、医療機器、その他の製品に関する情報や、用途についての情報が含まれている場合があります。

このまま当社のウェブサイトを離れてもよろしいですか?

accessibility

このウェブサイトを離れ、アボットの別の国のサイトもしくは特定地域向けのサイトに移行しようとしています。

お客様がアクセスしようとしているウェブサイトは、そのサイトに記載されている特定の国または国々の居住者を対象としていることにご注意ください。 そのためサイトには、他の国々や地域では認められていない医療品、医療機器、その他の製品に関する情報や、用途についての情報が含まれている場合があります。

このまま当社のウェブサイトを離れてもよろしいですか?

accessibility

外部サイトへジャンプします

このリンク先の情報は、各サイト制作者の責任で作成されているた
め、アボットグループではリンク先のサイトにおける個⼈情報保護
や掲載されている情報にかんして責任をおいかねます。

このサイトに接続しますか?